花束みたいな恋をした

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「花束みたいな恋をした」を見た。

私には一つ下の恋人がいました。学生の頃からの付き合いの為、社会人と学生という関係です。現実を見始めた私と、非現実を楽しむ恋人です。この話は2人のために就職をした現実と向き合う麦とイベント会社に転職をした理想を夢見る絹です。被る。被り過ぎる。学生からの恋人がいる人には絶対刺さる映画です。恋人と夫婦の違い、本当にこの人と共に生きていけるるのか、学生から社会人になる心理変化を描いています。恋人がいるひとではなく、1人の人に見てほしい。特に学生からの恋人と別れた事のある人に見て頂きたい作品です。

 

この映画面白い所は共感、同意です。いや、そんなに意見合わへんやろ。とツッコミたくなるほど冒頭、麦と絹は互いの趣味思考が重なります。その趣味思考が粋なのです。時代背景が1996年生まれの私にドンピシャ。天竺鼠のコンサートに始まり、宝石の国、グリーンのキセキ、キノコ帝国、スイッチのゼルダ、他文庫や価値観など少しコアな趣味思考を持った2人の共感はまさに私をも共感させました。そんなに意見合わへんやろ。とならないのはこの時代背景がドンピシャでかつ、しつこ過ぎないのが上手いと思いました。

 

坂本裕二さん、流石だなと終始感じておりました。

 

最後にバットエンドのように思いきや、過去の恋愛は消してネガティヴではなく、今の恋愛観の土台になっている。けして、別れは辛いものではありますが、決して人生の中で別れは総じてはそんな悪いものでも無い。寧ろあるべきもの、そのひとの生き様のように感じます。開き直ってコミュニケーションをとる麦と絹はお互いの背中を押し合ってあるようで、こんな別れ方したいなと思わされるようなハッピーエンドのような気がしました。別れ=ネガティヴでは無いと思うのです。私の背中も押してくれたような気がします。

 

1人で見ましたが、左右の男女2人組は気まずかったのでは無いでしょうか。私は独り身1人で見ていたので、楽しめましたが、一緒に観にいく人は選ばないといけないかもしれません。

 

個人的な総評

私にとってタイムリーなラブストーリーでした。